翌日、誠司さんは私の原稿をもって、連載会議に臨んだ。



私も花の名社に赴き、ロビーでコーヒーを飲みながら結果を待つことにした。



この連載会議は、「大木りん」のためにあると言っても過言ではない。



私の特集が組まれるかどうか、私に恋愛小説が本当に書けるかどうか、それが決まる会議でもある。



私にとっては分岐点。あの恋愛短編が通れば、スタートラインに立て、それからは読者の反応に任せる。



こんな大事な会議で緊張しないわけがない。でも、やれることはやったし、それに……。



会議室のドアが開いた。中からチーフたちがズラズラと出てきて、その中に誠司さんもいた。