夏音は立ち上がって瞬を数秒見つめた後、背を向けて式の会場へと歩き出した。




私も好き・・ずっと好きだった。そんな一言がすぐには出てこない。
いや、出てこないのではなく、驚きで頭が真っ白になりとてもじゃないけれど言えなかったのだ。
あの瞬が・・・・・高校生にもなればいくらバカな私にでもわかる、瞬がどれだけすごい人なのか。瞬がどれだけ有名な人なのか。そんな私と瞬が釣り合うわけがないことも・・・。夏音は考えた。