あっという間だったなー、夏音は時計をみた。 「新入生代表、中川瞬。」 「はい。」 聞いたことのある名前に、ドキッとして舞台に目を向けた。 「しゅ・・!」 思わず声を出し立ち上がってしまい、慌てて顔を手で覆って座ったが、恥ずかしさでいたたまれなくなり会場から飛び出した。 「聞いてないよ・・・もう、最悪・・。」 壁向きにしゃがんで、ブツブツとつぶやく。