「何か御用ですか?」 笑って聞く夏音に、 「サボりたいならそれでもいい。理科準備室を貸してあげるよ。」 西川も笑ってこたえた。 そして、2人は階段を下りて理科準備室へと入った。 ―― 理科準備室。―――――― 殺風景な部屋。 薄暗く、薬品の匂いが辺りに漂っていた。 「しばらくサボるって、霧埜から聞いた。どういうことだ?」 声を荒げながら、西川は夏音に聞く。