羽月に言われたことを思い出したからだ。
皆、言わないけど心配してる・・・と。
本当に皆知っててそっと見ていてくれていたんだと、今ようやく分かった。







「夕輝、ありがとう。こんな長いことごめんね。」




夏音は頭を下げた。





「何で謝んだよ?」





「瞬のことで皆だって落ち込んだし傷ついたはずなのに、いつもあたしのことも気にしてくれてて少しずつ前にも進んでるのに、あたしはあの日のまま時が止まったままで、いつまでもそのままで・・・。」




夏音が言うと、





「前に進まなきゃとか思い出にしなきゃって思ってるから今そこにいるんでしょ?」