瞬の声に夏音は振り返ったが夕輝の靴が履き終わると、夕輝の手首を掴んで走り去って行った。 ―― 少し離れた広場。――――――― 「何?何か用?」 夕輝が下に座り込んで聞いた。 「進路のこと?」 夏音も隣に座り込んだ。 「え?」 驚いた顔で夏音を見ると夏音は、 「知ってる、西川でしょ。私も言われたんだ。進路を変えろって。」 そう答えて、夕輝の方を見た。