それは分からなくもないと羽月は頷いた。
「神山奏くん。なんだか不思議な力を持った人だね。けど、それだけ夏音のこと思ってくれてるってことなんじゃないの?夏音もさー少しこれからの自分について考えてみたら?皆気にかけてるよ?瞬くんのことは忘れらんないよ。それでも、夏音は生きてんだよ?そろそろ前も見ないとつらすぎるよ。」
羽月の言葉が胸に刺さった。
ーーー 4月。ーーーーー
桜が咲き、皆の新しい門出を祝っているかのようだった。
夏音にとっては何も変わらない日常。
また新年度が始まろうとしていた。
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