「あ・・うん。」





「何かあった?」





「あの人さ本当は・・・・あ、いや、やば!仕事行ってくるね!」





夏音はバタバタと準備をして家を出た。
昨日の事はとても心に引っかかっているが、仕事中は仕事だけに集中すると決めていた。





「神山先生は王子様でしょ?プリンセス(好きな人)いるの?」




奏は子どもに聞かれ耳を触ると、




「先生は王子様じゃないから、プリンセスは気づかないみたい。」




そう笑いかけた。





「そっかぁ・・・。先生はいつ王子様になるの?」





「うーん・・・難しい質問だねー、それは。」