そんなやりとりを夏音たちがしている時、離れたところでは塚原たちもまた同じような話をしていた。





「塚原はこのままでいいのかよ?」

「そうですよ。瞬くんとかのちゃんが結婚するまで、塚原先生はずっとこのままでいいんですか?」




みあと渉が塚原に聞くと、





「このままでいいかなんて、何度も考えてるよ。けど、今は自分の気持ち以上に家族なんだ。本居が泣いたら側にいて、嬉しくても側にいて。自分の幸せより本居の幸せが一番なわけ。馬鹿な大人だろ?」




塚原は爽やかな笑顔で笑いながら、飲み物を飲んでいた。2人は塚原のことを馬鹿だなんて思えなかった。それよりもカッコイイとさえ思った。