「まさやん・・」




歩ける状態じゃないことくらい、夏音が一番分かっていた。





「本居?」




















夏音は熱が出て、塚原の方へと倒れた。
塚原は傷からの熱だと悟り、夏音の持っていた冷却ジェルシートを頭と手首、足に貼り日陰で様子を見た。







「あ、ごめ」




目を覚ました夏音を塚原が優しく抱きしめる。





「良かった。俺は・・・夏音が死んだら・・生きていけない・・・。」





「大げさだ・・よ。死なないし!そろそろ・・時間みたいだね。薬飲んで行かなきゃ・・・。」




夏音はよろけながら立ち上がった。