夏音は足を引きずりながら教室に行き、カバンを持ち学校を後にした。
ーー 病院。ーーーーー
夏音は渉に帰る連絡を入れ、亜美やみあには家の用事とか何とかと伝えといてくれと頼んだ。
そして、前に融通のきいた病院に来ていた。
瞬には言わないよう口止めしておかなければならないけれど。
左足首の骨折。
全身打撲。
右肩と右手首の骨にひびが入っていて、そのせいで熱が出ているとのことだった。
「このままの状態で帰すわけにはいかない。」
先生はそう言ったが、夏音には帰らなければならない場所がある。こないだのように、家での治療も拒否せざるおえなかった。