「そういうことね。当たりって感じ。」
夏音は胸ぐらから手を離し、全員を見渡した。
今にも雨が降り出しそうで、雲行きが怪しかった。
「本居夏音。あんたが瞬の彼女とか言われてんでしょ?正直こんなブス、あの中川瞬が相手にする訳ないと思ってたけど、ムカつくんだよね。」
「みあは関係ないと思うけど?」
「あんたの唯一の友だちでしょう。はっきり言って、あんた自体が邪魔だし、壊れちゃえば良いのにって思うんだよね。」
紀香の言葉に夏音は、笑いをこらえきれなかった。
それと同時にみあを守る唯一の方法が、あることに気づいた。