「おい。ここが教室だ。」

「あ、うん、じゃなくておう。」

男子に変装するんだから話し方も変えないとね。

ガラッー。

「大和さん、前原さんちワース!」

「要〜!!オハヨー!そうもオハヨー。」

「おー。」

「お、おう?」

え、なにこれ?

一応返事はしたけど……。

それに、さっきからくっついてるこの人はなに?

「おい、陽。あまりくっつくな。ウザイ。」

「えー。ブーブー。要は嫌って言ってないじゃんか。」

「要。ウザかったらウザイとはっきり言え。」

「え、あの……、う、うざいよ?」

……シーン。

ん?私なんかしたかな?

皆、なんでしゃべらないの?

「か、要……。」

「な、なに?」

さっきまでくっついてた陽?がふるふるしてる。

え、お、怒ってる?

「超可愛んだけどー!もっかい言ってー!」

「え、え、わ!」

陽が勢いよく飛びついてきた……と思ったんだけど……。

「陽。いい加減にしろ。要もいつも通りに振舞え。」

「あ、す、すまん……。」

そうが私と陽を退けてくれた。

意外と優しいんだね。

てか、要って普段どんな生活を送ってるの……。

すごいな……。