「いらっしゃいませ!」

「えっと、オムライスで!」

「お相手はどうされますか??」

「んー、そう様もいいけど……。要様で!!」

「かしこまりましました。では、このチケットをあちらにお渡しになってください。」

「はい♡」

「…………しんどい。」

「そう、頑張れ!」

そうがしんどいと言うのも無理はない。

だって……。

「そうー!指名入ったぞ!」

「要もー!」

「「はーい。」」

さっきから私達が指名されてるからだ。

まあ、普段からキャーキャー言われてるから無理もないど。

「あ、あの……。」

ドンッ。

て、定番の壁ドン……。

「キャッ。」

「どうもありがとうございました。」

真顔で言うか、それ。

「は、はい。」

「…………また、こいよ?」

ツンデレきたー!!誰でも惚れるよ、それ。

「……!!はい!絶対きます!」

うん、なるよね。

それ、普通の反応だよね。

「あの……。」

あ、忘れてた。

仕事しなきゃ。

「ごめんね?これで許してもらっても……いい?」

相手に渡したのは無料の飴。

私はそれを渡すのがお約束。

「でも、これみんなにもだよね?」

「違うよ笑君だけ。もしかして……ヤキモチ?」

要にいえって言われてやってるけど……。

うん、キモイ。

「ち、違う!ヤキモチじゃ……。」

「嬉しいよ、ヤキモチ。ありがとう。また、来てね?」

これを要が言ってると想像すると相当キモいよ。二回目だけど。

「は、はい。」

「あ、最後に。手の甲見せて。」

「??はい……。」

チュッ。

「じゃあね♪」

あ、相手の人顔真っ赤だー。

やりすぎ……??いや、でも店のためだし女の人だから!!

「……やりすぎだろ。」

「わ、そういたんだ。びっくりしたー。」

「店のためでもやりすぎだろ。」

「う、でもお客さんのため……。」

「…………。まあ、あいつよりましだろ。」

「……うん。俺もそう思う。」

そうと同感。

私でも流石にあいつには叶わない。