要の苦労さがやっと分かったよ。

「おっはよー。要ちゃんとそう。朝から大変だったねー。」

「うわっ。陽朝からやめろよ。飛びかかってくんな。」

「うわー。要ちゃん冷たーい(泣)」

はー。

朝から陽が飛びかかってくるし。

本当に疲れるよ。

「そーいえば要ちゃんとそうはコンテストにでるのー?」

「コンテスト?」

おい、その話は要にきいていない。

なんだよ、コンテストって。

「俺は出る。要は?」

「え、え?コンテストってなに?」

「コンテストってのはねー。この学校で誰が一番カッコいいのか決めることだよ。」

へー、そんなのあるんだ。

「毎年どんなお題がでるか分からないんだよー。去年は誰が一番壁ドンが上手いかだったよねー笑」

「ああ。」

壁ドンって……。

「去年の優勝はー、要ちゃんと僅差でそうだったんだよー。」

へー、ってへ!?

え、無口の装が!?

嘘!?本当に!?

「ああ。女子なんか目ハートになってたよ。要の方もだけど。」

ハー、そうって意外と凄いんだ。

「で?要ちゃんでるの?どーする?」

「もちろん、でるよ!去年の負けを見逃せないし!」

うんうん。

私は負けず嫌いだからなー。

負けをそのままにしておけないな。

「へー。いつも面倒くさがりの要ちゃんが珍しー。」

「そりゃー、いつもめんどくさがりな分けないよ。」

と言いつつ。

要はかなりの面倒くさがり。

負けにはこだわらないしどーにでもなれー的な感じだし。

双子なのになぜか性格は全く違う。

「じゃあ、申し込んどくねー。」

「あ、ありがとー。」

「はいはーい。」

そう言って、陽は、コンテストを申し込みに行った。