はー。

なんで俺が待つんだよ。

まじでだるい。

俺、大和奏は要の妹を待つために門の外にたっている。

了解しなければ良かった……。

3日前ー。

「おーいそう!頼みがあるんだ!」

「あ?なんだ。」

要が頼みをするなんて珍しい。

仮を作るのが苦手なタイプなはずなのに……。

「あのさ、俺に双子の妹がいるって前に言ったじゃん?」

「……あー。だいぶ前にな。それがどうした?」

要の沈黙。

なんか嫌な予感がするよーな。

「一生のお願い!しばらくの間妹と俺が入れ替わるから妹のボディーガードをしてくれ!」

「無理。絶対無理。お前俺が女子恐怖症なの知ってるだろう。」

「あ、ああ。知ってるけど。でもな~。」

「でもなじゃねえ。無理だ。誰か誘え。」

「絶対大丈夫だって!そんなの気にならないぐらい妹は可愛いから!」

おいおい。

どんだけシスコンなんだよ。

「無理だって。なんで俺なんだよ。」

「そうは一目惚れするだろうなって。」

「はー。一目惚れもなにも俺は無理だ。」

「本気で頼む!頼めるのそうぐらいなんだ!」

「ほかのやつは?陽とか。」

あ、あいつ確か……。

「は?あいつがどんなやつか忘れたのか?」

あー、要がきれる。

地雷踏んだ。

「あいつはな、すっげー遊人で絶対任せれん!妹が何されるか……。」

だよな……。

「な?だから頼む!そうしかいないんだ!」

……。

はー。

「わかった。やるよ。なんかおごれよ。」

「まじで!?ありがとう!助かったー!!」

「なくほどじゃねえだろ。」

しゃーない。

要はイイヤツだし1回でも借りを作っておこう。


「妹の名前はかなで。漢字はお前と同じだから!」

「オー。わかった。」

はー、やるしかねー。