「ははは。あ、要。なに?」

「……!あ、あの、こ、こんにちは……。」

「こんにちは。君は?」

今の俺はあの子に興味津々。

あの子をものにしたい。

「え、えと……、かなちゃん。」

ん?この子怖がってる?俺って怖い?

「えーと、この子は東恋花。恋する花って書いてれんかっていうの。」

うわ、名前まで可愛いとか反則だろ。

「あ、要。この子に手出したらダメよ。」

あ?なんでだよ。

「なんで?」

王子スマイルでなんとか今の気持ちを抑える。

「恋花は男恐怖症だから。絶対近づいたらダメだよ。」

……は?

おとこきょうふしょう?

まじで?

恋花ちゃんが?

「あの……、すいません。昔のトラウマで男の人とずっといるというのが無理なんです。」

うわ、声も可愛い。

じゃなくて。

昔のトラウマで男恐怖症って何があったんだよ……。

「僕は全然大丈夫だよ。恋花ちゃんこそ大丈夫?」

「は、はい……。」

「要。喋るのも無理なんだ。てことで自分の部屋帰って。」

うわー。

やばい、かなりのダメージ。

そもそも女の子に嫌われるってことがなかったから余計に。

マジっすか……。

「分かった。僕は水を取りに来ただけだから。」

そして、俺は水をとって退散。

おとなしく自分の部屋に戻った。