はっ、と目が覚めた。





カーテンからは春の光が溢れでて、
暗かった部屋を明るく染めている。




私、皐月色羽、現在高校2年生は一人暮らしをしている。



夢に出てきた、優しく、知的なおばあちゃんはもうこの世にいない。

二年前に病気でこの世を去った。



そして、両親もいない。

両親は、一年前に交通事故で亡くなった。


両親は私にとって憧れの存在だった。
とても優しく、本当に仲のよい夫婦だと近所でも評判だった。

料理が上手で、ちょっと天然なお母さん。
会社を経営していたかっこいいお父さん。




そんな二人はもう‥‥‥‥‥いない。




両親が残してくれた、莫大な遺産のおかげで今、暮らせている。







あぁ、ダメだな。みんなのこと思い出すと泣いちゃうよ。