どれぐらい時間が経っただろうか…

夕焼けが部屋を燃えるように照らす。

気がつくと私の顔のすぐそばに友也さん
の顔があることに気づいた。

自分の顔がみるみる赤くなるのがわかった。

友也さんも気づいたようで…

「もう、大丈夫ですか?」

恥ずかしすぎて両手で顔を隠しながらコクリとうなずく。

友也さんは優しく微笑んで、そしてさりげなく私の唇を奪った。

あまりの自然な流れに、私はキスされたことも少し遅れて気づいた。

また顔が赤くなっていくのがわかる。

でも、もう一度したい。そんな私の心を読んでいたかのように、

「私はどこにいても明日香さんの願いを聞きますよ。
どんなことでも。」

「相談じゃなくて…?」

「はい、そうでないと恋人とは言い難いのでは…」

私は一瞬照れて言葉が出ながったが、よくよく考えると……

「…ずるい、女の私から言わせるなんて…。」

「何のことでしょう」

友也さんはいたずらしているかのように微笑む。

「…でも…お願い…」

「はい」

「もう一度私をぎゅってして、それで…。」

友也さんは言葉を遮るようにそっと抱きしめてくれて、そして

夕焼けで空は激しく燃え、

部屋を照らしている。

そんな中、彼は私にもう一度

とても優しい…



キスをした…。