「雨をやますたって…雨、降ってないじゃん」


「降ってるじゃん!!こんなに!!」

少年はイライラしたように
両手を空にかざす。
でも、雲もない空は
どっからどうみたって晴天。


だめだ、話が合わない。


頭を抱えたくなったが
相手は子供。
そう、子供。


どなり散らしたら絶対あたしの負け。

この子は絶対親にチクって
町内会のおばはんとかに話がまわって
最終的にはあたしの親の耳にまで届くはず。


…………

年上なんだから!!ってネチネチ言われる?


その場を想像しただけで
吐き気がした。


めんどくさすぎる。