冷たい彼と同居生活



「かけるみーっけ!」


「うわ見つかったー!!」


「えっへん」


私とかけるは公園でかくれんぼをしている。


私が鬼でかけるが隠れる番。


木の影に隠れているかけるを発見。


「ことね見つけるのはやいよ!!」


「えへへ。ごめんね。」



これは小学校3年生の話。



このときは毎日遊んでて仲良しだったの。





ピピピ


「ん~うるさいよ~~」


目覚ましが鳴る。


私は朝が弱い。とても眠たい。


もっかい寝よ…。


目を瞑ろうとするとお母さんの声が下から聞こえた。


「今日入学式でしょー!遅刻するわよ!」



「ん~うるさいな~」



私は眠たいの。入学式とか知らな…。



「あああ!!」


忘れてた!今日入学式だった!!


私は飛び起きて可愛くて新しい制服を急いで着た。






私の高校は家から歩いて20分。


入学式は8時半からなのに


今は8時。


入学早々遅刻とかかなりやばい!!


「お母さんもっと早く起こしてよ!!」


「ずっと起こしてたわよほんとに」


髪の毛もぼさぼさなのに


アイロンする時間もなく、くしで髪の毛をとく。


朝ごはん食べる時間もなく玄関へダッシュ。



「あ、ことね。今日大事な話があるの。はやく帰ってきてね。」



「もーわかった!いってきまーす!!」



私、入山ことねは高校1年生になる。






とりあえず遅刻しそうなので全力疾走。


ただでさえアイロンもできてないのに髪の毛は寝起きよりひどくなっている。


「最悪だよ~」


も~~。


それより翔はもう学校についてるのかな。


あ、翔は私の幼なじみ。生まれたところも一緒でお母さん同士も仲良しです。


高校も一緒。


昔はあんな可愛い顔してたのに、今じゃすごくかっこよくなっちゃって身長も私の方が高かったのにすぐ抜かされちゃって。



態度も冷たくなってぜんぜんしゃべってくれない。



ちょっぴり寂しかったりする。






そんなこんなで入学式10分前に到着。



ふ~間に合った!家から学校まで10分で着くとか私すごい。



ぼさぼさになった髪の毛と制服を整えて校門をくぐった。



知ってる子は翔しかいなくて。友達ができるか心配だ。



クラスは4組。翔も4組で一緒だった。



よかった安心。





とにかく教室へ急いだ。


もうほとんどの生徒は来てて、みんな友達としゃべるとかスマホをいじるとか色々。


そんな中、私は翔をさがす。


あ、いた。



たくさんの女子に囲まれた翔。


やっぱモテるよね。ほんとにかっこいいもん。


私は自分の席に座ってそわそわしていた。


やばい友達がいない。


そう思っていると


「あの~」


すっごい天使みたいな可愛い女の子が私に話しかけてきた。




「は、はい!!」


「あ!私ね、林 杏里(Anri Hayasi)っていうの!同じ学校の子がいなくて。友達になってほしいな」


ずっきゅん!


大きい目をぱちぱちして私を見てくる杏里ちゃん。


「も、もちろん!私も同じ学校の子がいなくて。こちらこそよろしくどうぞ!入山ことねです!」


「よろしくね~」



よ、よかった~~!友達できた!!



その後ちょっとしゃべっててお互い呼び捨てで呼び会おうってことになった。



しばらくして担任の先生が入学式のため呼びに来た。