そのあと適当にご飯を食べて家に帰ってきた。
なんのことかわからないことが起きて
彩香ちゃんの裏の顔?がわかって
翔にドキドキさせられて
翔とデートして
今年の誕生日はすごく不思議。
着替えよっと。ワンピースじゃ居心地悪いし。
とりあえず自分の部屋で部屋着に着替える。
ガラッーーー
「にょわい!びっくりした!!」
突然空いた扉の先には翔。
ちょうど着替え終わったとこでよかったよ。
「あ、ノックわすれた」
「着替え中だったらいやだからやめてよね!」
まぁ別に見られて減るもんなんかありませんけども
「…あげる」
そう言って翔は小さな袋を私に渡す。
「なに?これ」
「誕生日プレゼント」
「あ、ありがとう!!」
可愛らしくラッピングされた袋。
毎年プレゼントをくれるけど
今年は忘れられてると思ってたから嬉しかった。
「開けていい??」
「ん」
開けるとそこにはハートのネックレス。
え、まって。すごく可愛い。
しかも有名ブランドのやつなんじゃ…。
「こんな高そうなもの…。もらっていいの??」
「俺が持ってたら気持ち悪いでしょ」
うん。まぁたしかに。
さすがにハートのネックレスはね…。
「ほんとにありがとう」
「おう」
それだけ言って翔は私の部屋を出た。
やばいにやける。
このネックレス毎日つけたいぐらい。
でも落としたらいやだし
なくしてもいやだし
1番はやっぱ彩香ちゃんがいるのにつけてていいのかなって思う。
私はそっと箱に戻して
引き出しの中へ入れた。
ことねの誕生日
斉藤に話しがあるって言われてたけど
ことねの誕生日だけはむり。
でもことねは可愛い格好をして2階から降りてきた。
誰と遊ぶのって聞くと林さんと遊ぶって言う。
俺がどっか連れてってあげようと思ってたのに
そんな可愛い格好で出かけられると
そんな姿俺の前だけでいいのに。
また俺のばかな嫉妬させたい気持ちがでてきて
斉藤と遊ぶなんて嘘ついて
でもことねは何の反応もしなくて
すごくむかついた。
「俺が斉藤と遊びに行くって聞いて嫌とか思わない??」
ことねを壁に追い詰めてそう聞くと
少し顔を赤らめた。
かわいい。そんな顔ほかの男になんか見せないで。
「い、いやなわけないじゃん!!楽しんでね!!」
なんて言って出ていった。
もうなんなの。
ことねのこと好きになりすぎて斉藤と付き合ってるの無理。
どんだけ好きなの。俺。
はあ。
俺が嫉妬させようなんてあほなこと考えなかったらこんなことにもならなかったはず。
もうそろそろけりつけよ。
そう思いながらテレビを見ていたら
ガチャッーーーー
家の扉が空いた。
扉のとこからひょこっと顔を出すさっき出掛けたはずのことねがいた。
ほんとかわいい。
何回かわいいって言ったっけ。
「た、ただいまです…。」
「林さんと遊びに行ったんじゃないの」
「さ、桜井くんも一緒にいて杏里と桜井くんの邪魔しちゃ悪いかな~って思って帰ってきちゃった。」
「は?桜井も?」
まって。桜井もこのことねの可愛い姿見たってこと?
ありえないんだけど。
「あ、彩香ちゃんは!?遊ばないの??」
「気分じゃないから断った」
うそ。ことねの誕生日だから断った。
まず斉藤となんか遊びたくない。
いつの間にかことねにどっかいこって誘ってて
「はい!いきますとも!」
なんて変な返事することねでも愛おしいそう思う。
いつから好きなんだって言われたってわからない。
ことねの全部が好きなんだろう。
だれにも渡したくない。
ただの独占欲。
思ってることとやってることは真逆で
不器用過ぎて笑える。
気づいたら考えてるんだよね。
なんか。こう。あほらしいとことか。
一生懸命なとことか。
ことねが男に呼び出されるたび1人そわそわしてて
もしかしたら付き合って帰ってくるんじゃないかって。
そんなのむり。耐えられない。
あのとき斉藤に言われた言葉。
ほんとにことねになにかするんじゃないかって
ことねを守らないとって思って
付き合ってる。
でもよくよく考えればずっとことねの近くにいたらいい話で
俺が守ってあげたらいい話で
けりをつけないとって思った。