試験前日になって智子はあわてて勉強し始めた。
1限目の休み時間にも勉強している智子に綾子が声をかけた。
「ずいぶん真面目にやってるのね。」
「今日は私、マジメっ子でいくわ。」
智子は、綾子の方を見ずに明日の英語のテスト勉強のために、
英語の問題集を開いて勉強していた。
「マジメっ子ね~…。」
綾子は、テスト範囲の最初ページの問題から必至で解いている
智子を見て、ややあきれぎみに、自席へ戻っていく。

その日智子は授業中ほとんどを試験勉強の内職に費やした。
「智子今日図書館行く?」
授業が終わると綾子が聞いてきた。
「うん、ちょっと綾子に聞きたいとこもあるし。」
「はいはい、あいかわらず前日になって急にあわててやり始めてるのね。」
「今回はホントにやばいわ。」