「本当、なんていうか・・ 変わらないよね・・」

未成年でも、成人しても、あいかわらず掴めない男だな・・と高柳は賢次の前の椅子に座った

「そう? それより、最近がっくんと姫花顔出してんの?」

と賢次

「あの兄妹が事務所に顔だしたのなんて、タイ人との裁判騒動が最後かな?」

「そう・・・」

高柳の言葉に賢次は少し考えるそぶりをみせる

「あのさ・・」

賢次が話し出した時、ノックの音と共に女性がコーヒーを持って部屋に入ってきた

賢次の前に置かれたコーヒー

賢次がお礼を言うと、真っ赤になったその女性は、慌てて高柳にもコーヒーを差し出し、一礼して部屋を後にしたのだった

「あいかわらずだねぇ・・・」

高柳はそう言って、コーヒーに口をつける

「なんか、この部屋のつくりってすっごく視線感じるんだけど? スモークに出来ない?」

賢次は高柳かた視線を外さずに、眉をひそめた

「え? あっあぁ・・・」

高柳が振り返ると、事務所中から寄せられている視線・・

これでは、賢次が眉をひそめるもの頷ける

高柳は、テーブルの上に置いてあったリモコンを操作していくと、ガラスが段々曇っていき、外の様子は一切伺えなくなっていった

「これでいいでしょう?」

と高柳は賢次に話の続きを促した