「行ってらっしゃい〜。」




本当に、こん時の自分を殴りたい…




1か月後…



✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――


「ここが、佐藤さん家?」



白がベースになっている、上品でおしゃれな家。



ここに、千尋ちゃんが住んでるんだ…



佐藤 千尋 さとう ちひろ。


たしか私と同級生で、同じ学校らしいけど、そんな子いたっけ?



まぁ、クラス違ったからわかんないんだけどね、



なんて思いながら、インターホンを押す。



ピンポーン…



綺麗なベルの音が響くと、ドアが静かに空いた。




「お前が、祐紀?男のくせによく家事なんてできるなぁ…ってはぁ?おまっ!?」




「はぁ!?なんで佐藤がいるのよ!?」




「こっちのセリフだし馬鹿!なんで千草がいるんだよ!」



「わ、私は、母さんの仕事のパートナーの子供が家事できないから、一ヶ月一緒に住んでって頼まれて…」




「俺だって、家事きねぇからできる仕事の仲間の子と一ヶ月一緒に住めって…」