ホテルに入ると先輩がちょっと待っててといい、フロントに鍵を取りに行った
戻ってくるまで暇なので、ソファーに座って待つ
しかし、やけにキラキラしている。
ソファーも座り心地がいいし
きっといいホテルなんだろうな
暫くソファーの感触を楽しんでいると、先輩が戻ってきた
「お待たせ、じゃあ行きましょうか」
再び僕の手をとると、エレベーターに向かって歩き出す
……なぜ手をつなぐのだろう?
『先輩 手、放してもらってもいいですか』
「嫌よ、放したら君、逃げちゃいそうだし」
エレベーターに乗ってしまったのだから逃げられるわけないのにね。それに、
『逃げませんよ。ここで僕が帰ったら先輩に恥をかけてしまいますからね』
「フフッ嬉しいわ。如月君がそーゆーことわかる人で」
『そうですか。なら放してください』
しかし、放すどころか逆に指を絡めてきた
「それとこれは別物よ。部屋につくまでは我慢してね」
……これ以上は何を言っても無駄みたいなので諦めることに。
でも、このままじゃなんか悔しいので、握っている方を口に持ってきて軽く口付けする
ちゅっという音が狭い空間に響き渡る
指先がピクッと動いたので少し満足した
この時、先輩の顔が真っ赤になっていて、とても嬉しそうにしていた事など
僕は知るよしもなかった