「っ...なんで...」 今にも泣きそうなあたしを見て 一樹は気を利かせてくれたのか そのことは何も言わずに 「腹減ったな~...早く帰ろうぜ」 一樹はこういうところで 空気がちゃんと読めるっていうか優しい だから、いつも頼っちゃうんだよね。 「今日はオムライスにする?」 なんて笑ってみせる。 「よっしゃ!」 無邪気に喜ぶ一樹の顔を見て あたしもこんな人好きになれたら 少しは楽だったのかな? そう思った。