「あれ...?叶愛?」


いきなり名前を呼ばれて振り返ると


「うわ!?え...一樹じゃん!」


「ハハッ、そんなに驚く?」


「驚くに決まってる。部活は?」



いつもならまだ部活してるはず...

スラッとしたその身長

これじゃあ、
どっちが年上か分からないじゃんか~...


バスケしてたらそんなに伸びるものなの?


「早く終わったんだよ
なに、一人でボケっとしてんの?」


フッと鼻で笑う一樹をあたしはキッと睨んだ。


お、お姉ちゃんになんてことを...!!


「はいはい、
そんなことしてるから彼氏出来ないんだよ」


サラッとムカつくことを言って

歩き始める一樹の背中を後ろから

思い切り叩いた。


「いってぇ...叶愛、力強すぎだろ」