でも、でもあたしは...


「アイツは俺様で自己中だし、
あたしには全然優しくないけど...けど、
それでもあたしはアイツを必要としてるんだよね。
側にいれるだけで、それだけでよかったのっ...」


また涙が溢れてくる。


そんなあたしを菜実は優しい瞳で
相づちをうって見つめる。


「でもね、もう側にいることすら許されなくて...っ」


「そんなことないよ...まだチャンスはあるよ」


「ありがとう、菜実」


公園で泣いちゃうなんて...

周りの人がチラチラこちらを見ながら歩いている。


でも、永遠にさえバレなきゃいいんだ。



きっと、紗綾ちゃんとラブラブしてるから

近くにいて気づかない。