「「またか。」」

シンヤくんとハヤトくんが声を揃える。

「え?」

「アイツいっつもバイト忘れてんの。ちゃんと覚えとけよなほんと。」

ハヤトくんが呆れ顔で笑う。

「ま、アイツいねーなら、適当に飯くってかえるか。」

「そーだな。」

どうやら、カラオケに行きたかったのはエイトくんだけらしい。


「エイトくんなんのバイトしてるの?」

「ファミレスだよ。あの駅前にある。」

あー!あそこね!
マイカとよく行くところだ。
これまた全然気づかなかった。

「へえ。バイトかあ、私もそろそろしないとなあ。」

私はほぼ一人暮らし状態。
お母さんがお金は入れてくれるし、全然困ってないんだけど、
早いうちにお金をためて1人でやってける準備をしたいと前々から思ってた。

大学に入って落ち着いたらバイトしようと思ってたけど、すっかり忘れてた。