ハヤトくんが私に近づく。

「誰もいない家に男なんて入れたら襲われるよ?」

ハヤトくんが小声でそういう。
久しぶりに心臓が飛び出しそうな感情だった。

「ふはっ。アズサちゃん顔真っ赤。冗談だよ、冗談。」

ハヤトくんが笑う。
私の好きな笑顔で。

私はぷくーっと頬っぺをふくらませた。

「よしよし。」

そんな私の頭をハヤトくんが優しく撫でた。