…いた

彼女だ

一気に加速する心臓

顔が熱くなり口が渇いた

俺のことを見向きもせず大事そうにあの赤い紙袋を抱え歩き始めた

駅とは逆の方向に戸惑いつつ、なんとか声をかけようとする

でも緊張しちゃってやはり無理だった

他の女子とは話せるのに彼女になると無理なのだ