そっと少しだけ寝室のドアを開けて見た。



見なければ良かった。



梓先生がかず君に抱きついてキスしていた。



かず君は慌ててるみたいたけど、梓先生は中々離れようとしない。



「何をするんだ。俺には娘がいるし妻も···」



「沢田嘘ついても駄目ですよ。奥さんなんかいないじゃないですか? 」



「・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」



「沢田先生が離婚されてる事みんな知ってますよ。初めて会った時からずっと好きでした。私夕顔ちゃんのいいママになりますから。」



「梓先生頼むから帰って下さい。悪いけど梓先生の気持ちには答る事は出来ない。俺には好きな人がいる。大切に思ってる人がいるんです。」



「私諦めませんから。沢田先生の事必ず振り向かせてみせます。」



梓先生が怒鳴るようにして出て行った。




沢田先生の好きな人。




大切な人。




私ならいいのにと思った。