「パパ見て親子の象さんだよ。一番大きいのがパパで、中ぐらいのが華ちゃん。小さいのが夕顔。仲良し親子三人組。」



嬉しそうに話す夕顔の後ろに、俺と華が立っていた。



思わず華の手をギュと握ると、華が握り返して来た。



後ろを見た夕顔が俺の左手を握る。



三人で暫く手を繋いだまま象を見ていた。



その後三人で手を繋いだまま動物園内を歩いた。



「華ちゃんママになったみたい。」



「うん。」



俺はどう言えばいいのだろう。



確かに今俺たちの気持ちは繋がっている。



「今日だけはママだな。」



夕顔に今日だけなんて嫌だと怒られてしまう。



「パパはずるい。」



夕顔が泣きだしてしまった。




ごめん、夕顔。




ごめんな、華。




2人を傷つけてしまった。