父さんから母親は、死んだとずっと聞かされた。



多分何処で、生きているんだと思う。



私がまだ幼い頃何か理由があって、母親と離婚をしたのだろう。



分かっていても父には聞かない事にした。



父さんにはずっと騙されてあげるつもり。



だから私は、分かってしまった。



夕顔ちゃんのママも、多分パパと離婚したんだね。



まだ小さい夕顔ちゃんには、ママは死んでしまっていないと思わせた方が良いから。



「華行ってくる留守番頼んだよ。」



玄関先に残された三人。



「お姉ちゃん一人なの?寂しくない。そうだ一緒に買い物に行こうよ。」



手をひっばられてしまう。


「いいよ一緒に買い物行こう。夕顔ちゃんちょっと待ってて、お姉ちゃんすぐ支度してくるからね。」



一度家に入り財布の入った鞄を持った。



何だか楽しそうだ。



こんな気持ちは久しぶりで、ワクワクした。