啓太が言った。華が好き。


その言葉に反応する一輝。


一輝そんな切ない顔しないでよ。



私の好きなのは一輝だけ。


この先どんな素敵な人が現れたって、



一輝しか好きにならない自身があるよ。



だって一輝しか私見えないんだよ。



私はみんなが体育大会の準備に追われ中、



そっと一輝に近づき、《好き!》って呟いた。



一輝も私の顔を見て、《俺も。》



誰も気付いてないよね。



一輝は、『みんな明るいうちに帰るように。 男子は女子送って行けよ。


くれぐれも送り狼になるなよ。』



みんなが、「沢田先生じゃありませんから。」



それはどういう意味?



一輝ったらみんなにそう思われる訳。



なんだかショック!



『俺職員室に戻るから、姫野最後鍵閉めて俺のとこ持って来て。』



「はい沢田先生。」



一輝から鍵を受けとる。



『帰り一緒に帰ろう。』



私は黙って頷いた。