夏休みの間は毎日一輝と一緒で何の不安もなかったのに、



こうして学校が始まると、たとえ夫婦になったといっても、



不安がつきまとう。



今一輝が不安になっている。



婚姻届けを出した時、一緒にペアのネックレスを買った。



指輪はお互い絶対に身につけられないから、



二人で選んだネックレスを私はそっと握る。



一輝も私と同じポーズをした。



一輝と目が合う。



そして二人で大丈夫と目で確認し合う。



放課後応援練習があり暫く、夕顔を迎えに行けない。


夕顔の迎えは一輝の姉の恵子さんに頼む事にした。



子供のいない恵子さんは、夕顔を我が子のように可愛がってくれる。



「華ちゃんはまだ学生なんだから、今は学生生活を楽しまなきゃ。」



本当に素敵なお姉さん。



私は一人っ子だから、お姉さんの存在が嬉しい。



それに一輝のご両親も私たちの結婚を喜んでくれた。


私のいい加減な両親のことも何も言わない。



一輝のお母さんはとても優しい。



私のことは娘と同じと言ってくれた。



又一杯泣いちゃったよ。