「華のドキドキが俺に伝わって来る。何も心配する事はない。俺がそばにいるから、華は一人じゃないんだから。カオリさんに会って華の気持ちをぶつければいい。親子だから絶対分かり合えるよ。」



かず君が優しくキスをしてくれた。



「母さんに会いたいけど、私は捨てられたんじゃないかと不安になる。胸が苦しいよ。」



又吐き気が襲う。



トイレに駆け込むと、かず君がずっと背中をさすってくれた。



「華カオリさんに会うの止めるか。」



「今会わないと二度と会えない気がするから、かず君そばにいてね。後悔したくないから、母さんと会うよ。」



かず君が又抱き締めた。




その時部屋をノックする音がした。



「沢田遅くなってごめん。鍵開けてくれる。」




母さんも一緒にいるの。




緊張で体が震えた。




大丈夫、私は一人じゃないのだから。