｢私は一輝と夕顔を愛してるから、一緒にいたいだけなの。その子と今すぐ別れないと、何をするか分からないわよ。｣



｢俺は華と別れてるつもりはない。華の為なら教師を辞めて構わないと思ってる。俺たちの関係をばらしたいならばらせばいい。君は俺たちの事をばらす事など出来ないと思うけど。｣



｢一輝何をバカな事言ってるの。父親は教育長してるのよ。一輝を辞めさせる事なんて、簡単に出来るわ。｣



｢さぁ、それはどうかな？｣



かず君が意味ありげに笑った。



｢一輝何が言いたいの！ ｣


｢君は今妊娠してるね。その子の父親は有名な人で、奥さんも子供もいる。だから世間には言えない関係。君はそのお腹の子を生む為に俺の家庭が必要なんだろ。違うのか。｣




嘘、信じられない。




どこまでバカにする気。




かず君を何だと思ってるの。




夕顔の事も何も考えていない。




そんな人が母親になる資格なんてない。




今由美さんのお腹にいる子供も可哀想だ。