朝食を食べかず君は学校へ行った。



今日は終業式で、明日から夏休みだ。



夕顔が私から離れなくて、自分の病室に戻ろうとしない。



田村先生が特別に、夕顔を私の病室に移してくれた。



夕顔は大喜びではしゃいでいる。



「本当に良かった。夕顔ちゃんが病院へ運ばれて来た時は、本当に驚いたよ。沢田の顔が今でも忘れられない。俺が悪いってずっといい続けてた。」



かず君辛かったね。



側にいてあげられなくてごめん。



これからはかず君の側にずっといるから、辛いことも苦しいことも、楽しい事もみんな一緒に過ごして行こう。



私はもう一人じゃない。




「華ちゃん、何で百面相なんかしてるの。」



ケラケラ笑う田村医師。



「沢田の事頼むな。アイツ男手一つで夕顔ちゃん育てて来た。23才の若さで大変だったんだよ。華ちゃんの事マジで好きなんだよ。あんな嫉妬する沢田を始めて見た。」




かず君にそんなに思われて、凄く嬉しい。




私もかず君に負けないくらいに好きでいるから、この愛を守り抜きたい。