なんだか可笑しな事になってしまった。



実の母親に会いに行くという人生最大な事に、この大人二人が何故か関わろうとしていた。



何故か争っているように感じる。



「もうどっちでいいから、いい加減してよ!」



叫び声に振り返る二人。



夕顔も目を覚ましてしまった。



夕顔が私を見た。



「ママ 。」



夕顔が小さく呟いた。



「夕顔もう一度言って。」



「ママもう何処にも行かないで!」



「ママもう何処にもいかない、夕顔とずっと一緒にいる。」



かず君が泣いていた。



「夕顔声が出るのか?」



「パパ 。」



「夕顔良かった。ママは約束守ってくれたよ。」



私たちは三人で抱き合って泣いた。



「俺は仲間はずれなのか。東京へは四人で行こう。
カオリと俺が結婚したら、俺は夕顔のおじいちゃんになる訳だし。」



田村先生がおじいちゃん。


私は思わず吹き出してしまった。



今日は泣いたり笑ったり忙しい。




28才でおじいちゃんはさすがにないだろうと思う。