三人とも顔は笑っていたが、私がため息をつくとかず君も田村医師までが、大きくため息をついた。



｢なんだか。現実味がなくてさ。カオリは早くに結婚して、子供がいると言ってた。それが華ちゃんだったなんて、俺がどんなに結婚してほしいと言ってもいつもはぐらかされた。カオリはまだ華ちゃんのお父さんを愛してるのかもな。｣



父さんもまだ母さんを愛してると言ってし、年をとったら又一緒に暮らすとも言ってた。



この事は田村医師には言わない方がいいと思った。



｢華は水嶋カオリに会いたいのか？｣



｢父さんに聞いた時は驚いてしまい、会いたいとかより、本当にこの人が母親なんだろうかと思っただけだった。今は会ってみたいと思う。出来れば夏休みに会いに行こうと思ってる。｣



母さんも私に会いたがってると、父さんから聞いていた。




だから勇気を出して、会いに行こうと思う。