渡邊から逃げたいのに、凄い力で抱き締められて椅子から立ち上がれない。


抵抗をしながら、右のスカートのポケットに入っている携帯に触れた。



彩夏の電話番号を、出したまま携帯を開いて置いた。



手探りでボタンを押す。



彩夏早く来て!



心の中で叫びながら渡邊の手を掴んだ。



「姫野細いわりに胸は大きいんだ。」



「渡邊先生いい加減にして下さい。こんな事して教師解雇されますよ。」



「姫野が誰にも言わなければばれない。」



「私は言いますよ。」



「姫野は言わないよ。言えないようにしてあげる。」


「あなたは教師として最低です。」



私は必死に時間を稼いだ。


彩夏お願い早く来て!



渡邊が暴れる私の顎を持ち上げる。



「いい加減大人しくしろよ。」



やだよ。



かず君助けて!




かず君お願い助けに来て。