「じゃ、またね。」
楓はそう言って部屋に戻る。
あー、あの様子だと多分勘違いしてるな。
しかし勘違いされてもこれから誤解を解いていけば良いんだと、俺はそのまま部屋に戻る。
「お、海斗。遅かったじゃん。何してたの?」
「ゴミ捨てから戻ってきたらちょうど遊佐がゴミ持って出て来たから、それを手伝ってた。」
「そっか。仲良くなれた?」
「んー…多分あいつ、俺は楠木の事が好きだと勘違いしてる。」
「え、なんで…?」
「気になるやつは同じクラスにいるって言うのを伝えたら満足そうに部屋に入っていった。」
その時。
隣の部屋から
「えぇぇぇぇぇ⁉︎」
という声が聞こえる。
「海斗、これってまさか……」
「そのまさかだな。」
「遊佐さんの盛大な勘違いが楠木さんの耳に…」
「…………………」
「これで告白とかされたらどーすんの?」
「断るしかないだろ。遊佐の勘違いだ。俺は自分の考えを一番に考えるからな。」
「そうだよね。まぁ傷つける事は言わないようにね…」
「わかってるよ。いつもみたいに適当じゃなくてちゃんとした言葉で断るから。」
「おう。海斗も頑張れよ。」
「お前もな。」
こうしてこの男子2名も集合場所に向かった。
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