私、何かしたかな?

「ねぇ、ちゃんと言って!!」

「え・・・いくら、柚萌の頼みでもそれだけは無理。」

「え?」

春真の声に少し驚いた。

私にどうしても言えないこと?

「柚萌・・・違うんだ。どうしても柚萌に言えないわけじゃないんだ。言わない方が柚萌のためなんだ」

春人・・・ねぇ、何が違うの?

私のため?

だったら言ってよ。

春人たちのためか私のためかってことは、私が決めることでしょう?

「わかった」

何がわかったんだろ。私。

「先・・・行ってるね?」

春真の部屋を出た。

後ろで何か言ってた気がするけど、聞こえなかった。聞きたくなかった。