『 菊地先輩!! 』

「 こいつら俺はかわいい後輩なんだわ 、だからいじめないであげてくんね? 」

「 しょうがないな 、折角良いパシリにあったと思ったのに~ 」

と拗ねたような声を出す 、

『 え 、? 』

「 ごめんね 、怖がらせちゃったね 、俺は矢木 龍樹 _ やぎ りゅうき だよ 。 」

「 俺はこいつの双子の弟の矢木 直織 _ やぎ なお 。宜しくな 。 」

「 こいつら根はいいやつなんだよ 、根は 、な 。 」

にしっと笑ってくれる先輩に瞳が潤んだ

『 こ 、こわかった"あ"~! 』

涙目でそう言う私に先輩達は大慌て 、もちろん亜希くんも 。

「 ごめんってばあ!泣かないで双葉ちゃん! 」

「 ごめんな 、双葉 、あと 、そこの奴も 、悪かったな 」

「 い 、いえ 、僕はなにも .. 」

最悪だ

昔から私は弱虫で 、すぐ泣く癖がある

みんなに見られてしまった ..

頭をぽんぽんとしてくれる菊地先輩

兄ちゃんみたいで安心した

『 う" .. ごめんなさい .. 先輩とかに絡まれるの .. 怖くて .. 』

絡んだのは私だけど

「 ご 、ごめんね双葉さん!僕のせいで .. 情けないところみせちゃったなあ .. 」

「 あは 、俺わ~かった 」

「 龍樹 、何も言うなよ 」

「 ハイハイ 、さすがの俺でも後輩の恋には手ェ出さないって 。 」

『 .. 、?分かったって?? 』

「 気にすんな双葉 。 」

『 ?はい! 』

ところで ..

『 呼び方って 、直織先輩と龍樹先輩でいいですか? 』

「 そいつらだけ名前かよ! 」

菊地先輩が不満をぶつけてくる 。

『 だって 、菊地先輩の名前知らないんだもん 。 』