それは 、仙石 亜希だ 。

でも 、仙石ならいいと思ってしまう自分がいる 。

大丈夫なのだろう 。

だが 、その目は気に入らない

俺のことを敵としてみてくるような 、でも憎しみは入っていなく 、悲しみが入っている目 。

だから俺は実玖を何回か撫でた後 、実玖の隣に座る仙石の方に傾けた 。

それをみた龍ちゃんはどこかにやにやとしているように見えた

そして実玖はすぐに仙石の方に寄りかかった 。

それに何の嫉妬もなかったが 、妹が離れていくような気持ちになった

「 あ 、えっ 、あ 、の内見くん .. ? 」

『 実玖重かったから 、宜しくな 。 』
けら 、と笑い飛ばす 。

「 あ 、ハイ .. 。 」

少し仙石は不思議そうに首を傾げたが 、何を思ったのか嬉しそうににこにこと笑う 。

今思えば 、こいつ 、仙石と話すのは初めてだ 。
いつ実玖と会ったんだろう 。

まあ 、どうせ病院に行った時だろう 、なんて自己解決をした

残りの時間は恋愛話へと発展した 、が 、特に何も面白い話は出てこないままに授業終了のチャイムが鳴った 。