―ガラ

「梓ぁ~、数学サボってんなよ!」

「あははっ!ごめん」

無理やり笑顔を作った。

彩美はあのこと知ってるのかな?

「そういえば、昨日会長告られてたね」

・・・知ってたんだ。

「返事は・・・」

―言わないで。

「あぁ~、私トイレ行ってくる」

「・・・サボんなよ!」

その言葉を背中にうけて教室を出た。



―イスが温かかった。

会長が隣にいるみたいで怖かった。