「竜ちゃん金魚すくいやって~。」


「自分でやれ。」


「無理」

何故か月華は即答した。

「?何でだよ。やってくれば良いだろ?」

竜夜は腕を組。金魚すくいの前に立つ月華を見下ろした。


「だって、金魚逃げちゃう。」

ほら、

そう言いながら月華が金魚に近づくと、まるで磁石が反発するかの様に、金魚が彼女から離れて行く。