「たくっ!」

その後、渋る竜夜を浴衣に着替えさせた月華は夏祭りの会場に向かって竜夜と歩いていた。


「どうしたの?そんな顔して?」


そんな顔をさせた元凶が言う。


「てめぇのせいだろが!」


「え――だって、竜ちゃんも結構喜んでたでしょ?」


「誰がいつ喜んだ!?」


「ん――何時も、私がキスした…」

「言うな!」


竜夜は怒鳴った。

「さっさと行くぞ!」

そう言うと前を歩き出す。

月華は竜ちゃんはシャイなんだからと言いながら後を追い掛けた。